Vol.44|知的財産戦略の総合サポート

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研究開発前に情報分析をするにはどうすべきか

 研究の方向づけ、他社の状況などを把握して、どの技術に注力して研究開発を行うべきか、開発の方向性を決める時に参考になるのが、技術動向・企業動向などの動向調査でしょう。技術の開発動向調査では、既に行われている技術開発の動向をつぶさに把握して、自社の研究開発予定テーマの選定の参考にすることが多くなっています。さらに競合企業が、どの分野に注力しているか、企業の戦略を把握することも行われます。

技術動向調査

 一般的に研究企画段階では、製品や商品のイメージが未確定なことが多いでしょう。そのような場合の動向調査では、商品の実現に必要になりそうな機能を洗い出し、そうした機能を実現している技術を調査対象にします。機能が具体的に絞れる場合には、機能を実現する際の課題を検索のキーにすることが考えられます。テーマに関連する技術を機能、課題などで検索し、ある程度のノイズが無いか確認して関係する発明を収集します。

技術動向調査のポイント1

 また、先の機能や目的課題から得られた特許情報を見て、関連の深い発明(特許)または研究開発を目指している技術分野の注目している特許や、関連がありそうだと思える特許などがある場合には、その公報に付与されている国際特許分類(IPC)を頼りに分類ごとに発明を検索して収集します。

技術動向調査のポイント2

 こうして二つのアプローチで収集した特許情報のノイズをなるべく除去し、収集した発明群を出願日順に並べ、件数が多い場合には類似した技術をグループ化して分析をします。

課題や目的ごとにどのような発明がなされているか、どのような企業が参画しているかなどを概略的に把握することになります。全体を把握するために、統計処理をして傾向を把握することも実際には行われています。

本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。



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